豊島(としま)家住宅
所在地 愛媛県松山市井門町
指定物件 主屋、表門、長屋門、長屋、米蔵、衣装蔵、中倉
建築年代 主屋=宝暦8年(1758年)、付鴨居墨書
特徴等 複雑な屋根の主屋を持つ屋敷構えの残る庄屋の家
所有形態 私有
概要
豊島家の祖先は河野家の家臣の武将であったと伝え、本家は河野家の衰退により帰農するが、その本家から万治3年(1660年)に分家したのが豊島家の初代と伝える。3代目以降代々大庄屋を勤め、住宅は巡検使の宿所としても利用された。長屋はもと馬屋で、藩から軍馬を預かる役を務めていた。
主屋は直交入母屋造り・茅葺・四方本瓦葺庇付で複雑な屋根構成による外観に特徴があり、その形態から「井門の八棟造」とも称される。屋敷地は広大で、南側と西側が直角に交わる道路に面した角地にあり、西側を主屋の座敷部に面して広がる庭園とし中央東端に寄せて主屋が建つ。主屋の北方に米蔵、衣装蔵、中倉が建ち、南側敷地境界には表門、長屋門、長屋が建ち、更に土塀と堀がめぐる。